さむ〜い冬にはほっとなエル・プリメロを。
ゼニス エル・プリメロ
01-0150-415
そうなのです。
わたしはこれまで、
こともあろうかゼニスさんについて
このブログで取り上げていなかった事に
気付いてしまったのです。
気付いてしまったのだから仕方が無い、
取り急ぎ書いてみるのです。
ということでゼニスと言えばエル・プリメロ。
そう相場は決まっているのです。
そしてエル・プリメロといえば
例の世界初の自動巻クロノグラフの「ひとつ」の話が有名な訳であります。
「世界で初めて発表」された自動巻クロノは、
何を隠そう1969年1月10日、
バーゼルフェアにおいて発表されたエル・プリメロなんだそうです。
しかし実際の発売は同年の9月になってしまったようで、
「世界で初めて発売」は1969年の5月発売のCal.6139、、、
そうです。
実はニッポンのセイコーさんに持って行かれてしまっているのです。
それなのにスイスメゾンさん達は
どうやら見て見ぬ振りを決め込んでいるご様子にて
いまだに話題にしている様子が無いのです。。
クロノマチックについては発表こそ同年の3月3日と
少々出遅れた訳ですが、
実はブライトリングさんが1968年には
クロノマチック搭載の時計を完成させていた、
と主張しているようであります。
そしてその後の動きはと申しますと
セイコーさんは改良と進化を遂げつつ後継モデルがいくらか発表されたが
クオーツウォッチに入れ込んでしまって
機械式クロノの方は開発がストップしてしまったようで、
ブライトリング-ホイヤー連合が
約4年という歳月と、50万スイスフランとも言われる資金を投入して、
やっと作ったクロノマチックも
クオーツウォッチの台頭による機械式時計の衰退の流れに
飲み込まれてしまうかたちとなり、
きっと開発資金の回収に至る前に
生産がストップしてしまうのです。
そしてエル・プリメロはと申しますと
こちらも6年後の1975年までには生産中止に追い込まれてしまいますが
1982年以降、外部からの要請もあったようではありますが
まるでマツダのロータリーエンジンのように
ゼニスのスタッフ達の熱意によって
ほぼ原型を留めたかたちで蘇るのです。
そうです。
確かにセイコーやブライトリング連合が作った自動巻クロノ達は
色々な意味で後の時計業界に
非常に多くの良質な遺伝子を残した訳で、
これらの存在無くして現代の自動巻クロノはない
なんて事も言われたりしている訳ですが
どうのこうの申しましても
復活後、看板機として約30年間の長きに渡り
常にゼニスを支えて来たエル・プリメロは
やはり偉いのです。
ということで上に貼った古いエル・プリメロの写真、
これは古いオリジナルのCal.3019PHCを搭載したモデルなのです。
エル・プリメロといえば、
10振動という高振動がもたらすせっかちな作動音、
自動巻ながら古典的なコラムホイールと水平クラッチが組み込まれた
見栄えの良い意匠が思い浮かびますが、
やはり大変せっかちな10振動を実現する為
非常に強いメインスプリングと
高振動故の各部のストレスの大きさは
このムーブメントの弱点となりうるものであり、
復活後、Cal.400と改名したエル・プリメロは
当然のように数多くの改良が重ねられており、
いまだにメンテナンス時の交換指定部品は
複数存在しているようではありますが
ゼニスさん曰く、
「高振動による弊害は全て解消した」
んだそうです。
もっとも多くのメゾンによる更なる高振動への試みが盛んな現代、
10振動等はもうそんなに特別ではないのかも知れません。
そして近年、3019PHC搭載の古い時計を
メゾンさんのサービスセンターに預けると
そのものをメンテナンスするのでは無く
Cal.400に載せ換えられてしまう、
Cal.400の方が優れているのだから
そのものを触るより
総取っ替えした方がより良い結果が期待出来る
ということなのでしょうが、
何となく寂しい気がするのは私だけでしょうか?
ということで
実はまだ志し半ばではありますが
既に割と長めな気がしますので
この続きはまた近日中に、
ゼニス エル・プリメロ
01-0150-415
- 関連記事
-
- ということで、現在のエル・プリメロ。
- 何だか暖かくなって来たけど、やっぱりエル・プリメロ。
- 続々 さむ〜い冬にはほっとなエル・プリメロを。
- 続! さむ〜い冬にはほっとなエル・プリメロを。
- さむ〜い冬にはほっとなエル・プリメロを。
テーマ : 腕時計
ジャンル : ファッション・ブランド